理系大学生の『研究室や就職活動』についての考えを知るため、理系大学生の465名(理系男性209名、理系女性256名)を対象にガクマドラボで独自調査を実施しました。
男女でクロス集計し、研究室や就職活動に対する意向をレポートします。
◆学部について
回答者属性について、男性は『工学部』、女性は『薬学部』が最多となりました。
男性は次いで『理学部』、女性は『工学部』となっています。
◆専攻する学科
専攻について、男性は『情報系学科』、女性は『薬学系学科』が最多となりました。
男性は次いで『医学系学科』、女性は『生物・農学系学科』となっています。
◆理系の学部・学科へ進学を決めた理由
男性は49.3%、女性は56.3%が『将来、就きたい業種や職種で必要な知識や技術を身に付けるため』と回答しました。
次いで『興味がある分野を深く掘り下げたいと思ったため』となっています。
◆理系学部への進学を勧めてくれた人
7割以上の男女が『母親』に勧められて理系学部への進学を決めたようです。
母親に次いで父親の影響度も大きく、両親の考えが進学に大きな影響を与えていることがわかります。
◆理系学科に進学を決める際に将来就職したい企業を考えていたか
理系学科に進学を決める際に将来就職する企業について『具体的に考えていた』『ぼんやりとではあるが、考えていた』という男性が51.1%、女性が56.2%となりました。
◆研究室配属について
研究室配属をされている男性は71.3%、女性は77.7%と7割以上の男女が既に研究室配属をされているようです。
◆研究室に配属された時期
配属された時期で一番多かったのは男女共に『大学4年生の4月以降』となりました。
男性は次いで『大学3年生の9月』、女性は『大学3年生の12月』となっています。
◆研究室に配属される予定の時期
まだ研究室に配属されていない人について、配属予定の時期として『大学4年生の4月』という回答が男女共に最多となりました。
◆配属された/配属を希望している研究室を選んだ理由
配属された/配属を希望している研究室を希望している理由としては男女共に『自分自身が一番興味のある研究テーマがあったから』と回答した人が最多となりました。
男女共に次いで『選択した研究室の教授のもとで研究をしてみたいと思ったから』となっていることから、希望する教授のもとで自分が興味のあることを研究したいといった考えの学生が多いことがわかります。
◆研究室に行っている日数
『週1日』の頻度で研究室に行っている男女が最多となりました。
◆研究室に滞在している時間
現在、研究室に滞在している時間は『30分未満』と回答した人が最多となりました。
一方で、2時間以上滞在する人は男性で58%、女性で66%以上と、全体の約6割に上りました。
◆研究室で過ごす滞在時間が増加した時期について
研究室の滞在時間が増加した時期は男女共に『大学4年生の4月』が最多となりました。
◆研究が始まった際、1週間でどのくらいの日数研究室に行っていたか
本格的な研究が始まって1週間で『週5日』研究室に行っていた男女が最多となりました。
◆研究が始まった際、1週間でどのくらいの時間研究室に滞在していたか
本格的な研究が始まった際に研究室に滞在している時間として男性は『3時間以上4時間未満』『5時間以上6時間未満』、女性は『2時間以上3時間未満』と回答した人が最多となりました。
◆就職したい業界や企業について
現在既に就職したい業界や企業が具体的に決まっている男性は71.3%、女性は77%となりました。
◆就職したい業界や企業について具体的に考え始めた時期
就職したい業界や企業について具体的に考え始めた時期として『高校3年生以前』という回答が男女共に最多となりました。
◆就職したい業界や企業を考え始めたきっかけ
就職したい業界や企業を考え始めたきっかけとして男性は『そろそろ考えないとまずいと思った』、女性は『インターンシップに参加して』が最多となりました。
男性は次いで『就活サイトからの案内を見て』『インターンシップに参加して』、女性は『就活サイトからの案内を見て』となっています。
◆就職したい業界や企業が具体的に決まった時期
就職したいと思う企業が具体的に決まった時期は男女共に『大学4年生の4月以降』が最多となりました。
◆企業を探す際に参考にしているもの
企業を探す際に参考にしているものは、男女共に『就職情報サイト(インターネット)』が最多に。
男女共に次いで『企業の採用ホームページ』となっています。
◆研究との向き合い方について
研究との向き合い方として男女共に『就職活動を優先し、終わり次第研究に専念した(する予定)』が約半数となりました。
◆まとめ
調査時点では、研究室に滞在している時間は『30分未満』と回答した人が最多となりました。
一方で、2時間以上滞在する人は男性で58%、女性で66%以上と、全体の約6割に上りました。
理系学生は研究室で過ごす時間がとても多いことがわかります。
研究との向き合い方として男女共に『就職活動を優先し、終わり次第研究に専念した(する予定)』が約半数となり、理系学生は就職活動と研究の両立に多忙を極めていることが想定されるため、企業は情報提供の仕方を工夫して接点を持つことが理系学生の獲得には必須と言えそうです。
※表の数値の単位は%です。
◇調査概要◇
調査期間:2020年12月24日〜2021年1月31日
調査対象:理系大学生465名(理系男性209名、理系女性256名)
調査方法:WEBアンケート
■編集・分析者情報
うに
1995年生まれ。SNS依存気味。
休みの日はお酒を飲みながらアニメを見て過ごす。
イラストを描いたりデザインを作るのが好き。
10〜20代のインサイトとマーケットを読み解くのが得意。